老々介護、高齢者世帯で、要介護者ではなく介護をしている人が倒れてしまったら、本当に大変です。
少しでもその大変さがなくなるように備えておくためには、普段からのショートステイの利用は欠かせません。
ご主人と二人暮らしの認知症のBさんですが、急にご主人が体調を崩して入院してしまいました。
夜間Bさんを一人にするのは危険が伴います。
この場合、少なくともご主人が帰ってきて落ち着くまでは、在宅生活が難しいので、ショートステイ一択と申し上げました。
一択と申し上げましたが、そういえば過去にこういった例で一人だけ、即日介護付き有料老人ホームに入った方はおられました。
介護付き有料老人ホームの説明はこちら→「有料老人ホームの種類とその探し方を詳しく解説 お手頃価格な施設も!
介護付き有料老人ホームのいいところは、こういった場合の入所までの動きが非常に速いことです。
空きさえあって話がまとまればあっという間。
とはいえこの方法はそうそう使える人ばかりではないので、話を戻して緊急時のショートステイについて説明しましょう。
目次(クリックするとその項目に飛びます)
契約を交わしているショートステイ施設があるかないか
これ超大事。
超超超大事。
緊急時、ケアマネは大急ぎでショートステイ施設を探します。
この場合いくつかのパターンがあるのですが、難易度の低い順からご説明していきましょう。
すでに契約しているショートステイ先が空いていた
これはもう神的案件、ショートの担当者に抱き着いて感謝案件です
Bさんがですね、もともとどこかのショートステイを利用したことがあると。
もしくは、いつか使おうかなと思って契約だけは交わしていたと。
これはもう、一番めんどくさい「契約」と「本人の情報提供」が済んでいますので、すたこらさっさと荷物まとめて、ショートステイ先に「お邪魔します!」と行けば済みます。
そりゃまあいつまで利用するんだい、その間薬が切れたらどうするんだい、そもそも荷物は誰がまとめるんだいなどなどありますけど、そんなもんあとで考えれば済むことです。
ここで一番助かるのはですね、いったんショートステイの契約をしている人は、施設の食費や居室代が減免になる「負担限度額認定証」の申請が終わってることなんです。
この認定証、なかなか申請が大変な書類なので、これを持っていてくれると緊急時非常に助かります。
ということで、いつも利用していたり、契約だけ済んでいる施設が「大丈夫でーす!部屋空いてまーす!」て言ってくれたら、あとはケアマネは相談員に抱き着くだけ。
ショートステイ経験はあるが、契約している施設が空いていない
惜しいですね。残念ですね。
この場合は、次の一番最悪ちがう大変なパターンと同じく、手当たり次第にショートステイ施設に連絡するところから始めます。
ただ救いは、さっきも書いた「負担限度額認定証」があること
少なからずショートステイに関して知識というかイメージがあることですね。
そんなこと?ですけど、ショートステイについて一度も考えたことがない家族さんと、そうでない家族さんへの説明の難易度は天と地ほどあります。
まあこれに関しても、Bさんのご主人が少なくともこういった判断を下すことができる状況か、離れて暮らすお子さんがこのあたりの話をきちんとご主人としていたかどうかで変わりますけどね。
ご主人が決定できなくて、ショートステイの話なんか聞いたこともない家族さんがキーパーソンとして浮上するなら、難易度はマックスのお次とあんまり変わらないです。
では、最悪だから違う一番大変なパターンを見てみましょう。
ショートステイ未経験で緊急入所先を探す場合
もうだいたいわかりますよね。超絶大変です。
いいですか、一連の流れまとめますよ。
①ご主人の入院の連絡が入る
(これがご主人本人からだとまだ救いはある。そうじゃなきゃ悲惨)
②離れた家族さんに連絡を取り、ショートステイの許可を取る
(他に方法はなくても勝手なことはできません。すぐに連絡が付かない時の吐き気はんぱねえ)
③手当たり次第にショートステイ施設に連絡し、本人の状況を説明し、空きを聞く。
☆ここで知ってほしいこと☆
性別や本人の認知症の状態などで、フロアや部屋を分けているショートステイは多いです。
どんなに部屋が空いていても、利用者さんの状態と合わなければ利用はできません。
だから一回一回本人の状態逐一説明しないと部屋の空きはわかんないのぐえ。
④空いてるところが見つかれば家族さんと契約を結んでもらう
(間に立つのはケアマネなり)
えー、なんでやろ、めっちゃ大変な作業なのに、書いてみたらすっごい楽そう。
まあでも大変ですよ、うん。
なかなか長期は空いてなくて、まずはA施設に入ってからB施設に移るとかもあるし。
お金の高い安いもあるしね。
ただね、この場合ショートさんは本当に協力的でしてね、今んとこ受け入れ先が見つからなかったことはないです。私はね。
でも地方とかで施設の数が少なかったら、話は全然変わってくると思います。
老々介護 いざという時慌てないために
もしも老々介護で、介護者が倒れたら生活が成り立たなくなる場合。
絶対に日頃からショートステイを利用しておくことをおすすめします。
介護者が倒れたら生活できない状況なら、絶対に介護疲れはあるんですよ。
これね、いざという時のことも考えて、ショートステイを利用しておきませんかっていうのは、こういった世帯の介護者には絶対提案します。
でも拒否する人の多いこと多いこと。
「施設に入れるのかわいそう」「お金がかかるし」「世間体が悪いし」「いざとなったら考える」って言われるんですけどね。
いざという時は突然来るんですよ。
ほんとこれ何回も言うけど、今の施設はほんと昔とは違うんです。
姥捨て山じゃないんです。
ホテルに泊まる感覚で利用してもらってください。
もしこれを読んでいる方で、離れた所に住む親御さんが老々介護されているなら、定期的なショートステイを勧めてください。
離れた場所に住む親御さんとは色々決めておいてくださいね
☞「離れた実家に高齢の親御さんが住んでいる場合 決めておいてほしいこと」
でないと自分が大変ですよ、誰かが契約交わさないとショートステイを含めて、介護サービスは利用できないですから。
もしもの時は突然訪れます。
それは今は元気な介護者にも当てはまります。
縁起でもないことではありますが、いざという時にどうするのか、日頃から備えておいてくださいね。