家族の形は人それぞれ。
仲のいい家族も仲の悪い家族もお互いにいつも思いやっている家族も無関心な家族も
家族の介護を喜んでする家族も絶対にしたくない家族もあります。
そんないろんな家族を見てきたうえで、介護をしたくない場合どうすればいいかのお話をします。
個人的見解でのみ最初から最後までお話するシリーズです。
介護という言葉は「介して護る」と書くわけで、介するってなんやねんとすでによくわからなくなってきましたが、ようするに誰かの生活を人生を誰かが守ることなんだと私は解釈しています。
つまりは介護には「要介護者(本人)」と「介護者」が必ず存在するわけで、私のような介護職はビジネス介護者となり、さしずめプライベート介護者の多くは家族になります。
ようするに、要介護者に対しては、必ず誰か介護をする人が必要なんですよね。
何回も同じようなこと書いてますね。
とにかく、要介護者が現れた場合には必ず誰かが介護を行わなくてはいけないということが言いたかったのですが、そうなった場合まず介護者としてロックオンされるのは家族です。
これはもう間違いない。
ビジネス介護者(この言い方ちょっとあれやな)が介入するにしても、誰かがその選定をしなくてはいけません。そしてそれは他人ではできません。
それはプライベート介護者、つまりは家族の役割です。
役割なんですけど。
人生いろいろ家族関係もいろいろ、そこで喜んで要介護者の介護の協力をする家族ばかりではないのです。
という話が今回のテーマでございます。
目次(クリックするとその項目に飛びます)
介護に家族が関わらないといけない理由
そもそもなぜこんな個人的見解にまみれた記事を書こうと思ったかってな話なんですが、私ケアマネをしてもう10年になるんですけど、それ以前も現場の介護職として長らく働いてたんです。
☞「自己紹介③ 私がしてきた介護職あれこれ&介護の仕事の探し方」
働いてたんですけど、ケアマネの仕事するまで、こんなに介護に家族が関わらないといけないとは思ってもみなかった。
これはもう、皆様の想像以上だと思います。
そもそも介護保険できたのってね、家族介護に限界があるからみんなで保険料負担して社会で介護を担いましょうってのが始まりでしょ?
家族の介護をしている人には、ちょっとなんか手当でも支払おうか的な案もあったはず。
ところがどっこい今は全然違うむしろ一周まわって家族の負担なんか絶対減らない制度になってる。
そういった制度の話はいったん置いといてですね。
なぜ家族が介護に関わらなくてはいけないかという話に戻りますが、まず介護保険のサービスを利用するには、とにもかくにもやること書くことが多い。
☞「介護保険の利用の仕方 介護サービスを使いたい時一番最初に読む記事」
ものすごく本人がしっかりしている場合は、契約等で家族にご登場いただく必要はないですが、それでも必ず緊急連絡先として誰か家族の連絡先は聞きます。
必ずです。
でないと何かあった時に困るからです。私ら事業所が。
その理由はいくつかあります。
介護サービスの責任を取らされる恐れがある
95%はこれ。
もし家族をすっ飛ばして本人だけと契約をしたり、ケアプランを作成したりした時に
「勝手にそんなことして!」
「僕たち私たちそんなこと聞いてない!」
「ケアマネがヘルパーがデイサービスが勝手にプランを決めた!」
ってなると困るからです。
そんなことあるの?とお思いですか?
むっちゃくちゃありますよ!!!!
これはもうほんとにダメージ食らう。
あんなに話し合ってそれでいいよって言われて本人も納得したのにケアマネが勝手に決めただの私何にも言ってないだの嫌っていったのにだのなんだのかんだの
むっちゃくちゃある!!!!
一見しっかりしてる風の人でも高齢だったりなんだったりで説明したこと忘れちゃうとかよくあるので
「私たちは本人の同意を得てこのサービスを開始しますよ」っていう証拠を残すために、いやもはやそれだけのために家族を担当者会議に呼んだり、来れない場合は逐一電話をして説明したり、書面で残したりします。
その上で家族まですべてを忘れていちゃもん付けてくるスーパーエグゼクティブハイパー困難ケースもあるけど、それはいったん置いときましょう。
同様の理由で、介護保険サービスより厳しいのは病院です。
私らはまだ本人の様子を見て、できることなら家族にはあまり負担をかけたくないとみんな思ってるんですが、病院は容赦ない。
何が何でも家族を召喚させる、それが病院。
そして家族がつかまらなかったり頼りなかったりするとちょっとご家族さんどうなってるんですかとケアマネに電話してくる、それも病院。
だからまあぶっちゃけて言うと、どんなにしっかりした利用者さんでも家族の連絡先を聞くのは
保身です。( ー`дー´)キリッ
てのが一番の理由。
だからしっかりしてなきゃ言わずもがなだよ。←
あ、でもですね、これ私ケアマネですから介護事業所の立場から話してますけど、逆パターンもありますよね。
「こういったのに聞いてくれてない」とか
「サービスを変えてくれって言ったのに変わってない」とか
「頼んだこと忘れてる」とか。
なので、利用者サイドもきちんと書面で伝えるなり、この日にこう頼みましたっていうことをどこかメモに残しておく方がいいと思います。
サービスに関することなら、例えばヘルパーの何かを変更してほしいとして、ヘルパーにもケアマネにも伝えると。
一応、介護サービスに関することはすべてケアマネに相談して、ケアマネから介護サービス事業所に伝えるってことになってますけど
全ての窓口にされるケアマネの負担ハンパないし
緊急性のあることや大切なことは、双方に伝えてくださると助かります。
個人情報保護法の観点から
この理由も多いかな。
今は介護保険サービスの契約の際には、必ず個人情報保護の書面も交わしますから。
基本的には
利用者に関することで知りえた情報は、事業所間や事業所内、病院等必要な場合のみ共有しますが、それ以外では他言しません
てなことなんですけどね。
なので同居家族とか、まあほら自署ができない方で家族が代筆する場合はもちろん署名もらってたんですけどね。
これもどんどんややこしくなっちゃって、今多いのが
情報共有の時には家族さんの話もしますから、その際に名前が挙がる家族さんは別居も含め、すべての方の自筆の署名を頂きます
これ。
(´_ゝ`)
この顔以外のコメントは差し控えさせていただきます。
いざという時の緊急連絡先として
これはまあそうですよね、いりますね。
人間いつ何があるかわかりませんから。特に高齢者は。
全く身寄りがない人以外は聞きます。
介護サービスの支払い関係
これとくに現金手集金の事業所は家族の連絡先聞かないとですよね。
介護保険サービスの支払いは、多くが翌月末もしくは翌々月で、先払いは絶対にありません。
だからもし利用者が亡くなったり入院したりしたら、サービスが終わってからもお金もらいに行かないとダメですもんね。
ま、それ以外にも引き落としができないとか何とかかんとかで家族の連絡先は必要です。
以上が、家族が介護に関わらないといけない理由でした。
ここではほとんどが介護保険サービスを導入したとしてのお話でしたが、そうじゃなくても家族さんの役割は大きいです。
役割というより負担か。←
介護は家族仲が良くても大変です。
良くなかったらもっと大変です。
悪かったら悲惨です。
でも安心してください。
家族仲が悪いケースなんかごまんとあります。
\(^o^)/
★こっちも読んでね★
「嫌いだった人が要介護状態になった時介護するべきか否か問題」