あまり気持ちのいい話題ではないですが、世間ではいじめのニュースは後を絶ちません。
たとえどんな集団であれ、残念ながら人が集まれば、いじめ問題が起きる恐れはあるわけで、それは高齢者の集まりにおいても同じ。
いじめというかマウントというかカースト制度というか。
多分この「高齢者間でもいじめやマウントの取り合いはある」という事実に関しては、介護職員なら
クイズ100人に聞きましたみたいになっちゃうと思います古くてめんご。
特に施設と通所系ね。あるあるあるある。
でも一番大変なのはそこじゃない。そこで起きてる問題じゃない。
というお話です。
目次(クリックするとその項目に飛びます)
高齢者施設入所者間のマウントの取り合い
私が一番最初に働いたのは、介護老人保健施設。
→「自己紹介③ 私がしてきた介護職あれこれ&介護の仕事の探し方」
初々しい(←)ド素人の私が配属されたのは、「ほぼ自立」フロアと「身体的介護が必要」な方のフロア。
ほぼ自立の方はあんまり手がかからない人が多くて、身体的介護が必要な方は、認知症というよりも体の不自由さで介護度が出ている人が多かった。
で、もうひとつバリバリの認知症フロアがありました。
まずその自立フロアの人たちは
「私たちは選ばれししっかり者( ー`дー´)キリッ
他のフロアの人間と一緒にしないで( ー`дー´)キリッ」
身体的介護フロアの人は
「僕たち私たちはちょっと体が不自由なだけだから( ー`дー´)キリッ
(車いすの人は)足は不自由だけど両手動くんだから半身まひよりマシ( ー`дー´)キリッ
(半身まひの人は)足が動くんだから車イスよりマシ( ー`дー´)キリッ
(口をそろえて)ていうか認知症よりマシ( ー`дー´)キリッ」
そしたら認知症フロアはそんなことないのかというとこれまたのちに配属されてみりゃ
「(他のフロアを見て)なんであんな歩けないんだ情けない( ー`дー´)キリッ
(他の認知症を見て)あんなにボケたら終わりだよ( ー`дー´)キリッ」
当時ピチピチギャル(死語)だった私は、介護職の内容うんぬんよりも、こういったマウントにびっくりしてしまいました。
ええ年して違う高齢になってもこんなんなんだなて。
介護の仕事に、なんの夢と希望を抱いていなかった私ですら(おい)けっこう引いたので、キラ系介護士の同期はけっこうショックを受けていましたね。
ただまあ施設の中でのマウントは、そりゃまあ上になったり下になったりありましたけど、そうはいっても皆さん同じ入所者という立場。
リアルに「これはほとんどいじめだな」と思うようなマウントは、在宅でこそ起きています。
デイ利用者間でのマウントやいじめ
これお困りの職員さん多いと思います。
通所系のデイサービスデイケアは、とにかくマウント合戦が盛ん。
まず基本的に在宅で生活されている方が利用されますので、身なりの差というものも出てくるわけです。
私の利用者さんでも、デイに通う時はこれでもかというくらいじゃらんじゃらん(注・アクセサリーをふんだんに身に付けておられるの意)の人が何人かいます。それはいい。
むしろそういった非日常の緊張感を持つためにデイサービスに行っていただくわけです。
盛大にじゃらんじゃらんしていただいていいのです。
さて、デイでは普段座る席というのが非常に重要でして、たいていのデイの職員さんは
「この人とこの人は話が合いそうだから同じテーブルにしよう」
なんて工夫しているわけです。
なのでじゃらんじゃらんの近くにはじゃらんじゃらん系がお座りになっているわけで
「やだ今日のそのブローチ素敵ざますね」
「奥様こそその指輪とてもお似合いざます」
的な会話が花開くわけです。
が。
デイサービスざますから言葉うつった、利用者さんはいろんな人が来ます。
じゃらんじゃらんどころか、あまりきれいなお洋服で来ることができない人もいるし、認知症の人もいる。
ひそるよね~。ひそひそするよね~。
この事例もそうでした「認知症の人の事例「先生のお話」 認知症の世界を理解して飛び込んでほしい」
私はデイサービス勤務が長くて大好きなんですけど、このマウントはやはりいい気はしなかったですねだって私からすりゃ皆同じ利用者。
でもね、レクリエーションでルールがわからなかったりやり方がわからない方に対してきつくあたったり、大きな声で罵声を浴びせたりするのも利用者さん。
あの服何なのみすぼらしいとかいっちゃうのも利用者さん。
すっごい意地悪したりとかあります普通に。
ほんでもって、されてる側言われてる側は思いっきり不穏になる悪夢。
でもここでも、なんやかんやいうて目くそも鼻くそも(やめとけ)デイサービスを利用している要支援要介護状態の方であり、どちらの立場も気持ちよく過ごしてもらえるように尽力するのは
これはもう職員さんのココ!!(腕ぱんぱん)
こういった場合のマウントはそりゃよくはないけど、している側が
「自分はああならないようにしっかりしなきゃ」
って思うのはいいと思います、口に出したらあかんけどね出すけどねたいがいの人。
それが張りになるわけですし、声にさえ出さなけりゃいい出すけどね(以下略)
問題はお次。
認知症で近隣住民から嫌われてしまったら
これやーーー。
これ問題やーーー。
今絶賛私が頭抱えている問題はこれ。
認知症の周辺症状で近隣住民から嫌われてしまっている問題。
この問題に悩んでいるケアマネは多くて、主任ケアマネ研修の時にもたくさん事例で出てきました。
私個人の意見ですが、こうなるともう在宅生活は難しいと判断するひとつがご近所とトラブルになった時。
あとは徘徊。これは本当に深刻な問題なのでまた詳しく書きます。
あと度を越した暴力。
とにかくご近所さんを敵に回すと、認知症高齢者が地域で生活していくのは難しい。
ちなみに今私が抱えている案件で何が問題になっているかというとうちの利用者さんの家が
ゴミ屋敷過ぎて近隣にコバエやねずみやあれやこれやが増えた。
あとはゴミの分別ができないゴミの日間違えるゴミ出しの場所間違える
このゴミ捨て問題で近所とトラブルになるケースむっちゃくちゃ多い!!
これねえ、ご近所問題ってほんとにね、だいたい目くじら立ててくる人って高齢者なんですよね。
介護サービスを利用していない高齢者。
からの、介護サービスを利用しているもしくは認知症の人へのマウントは本当にきつい。
まさに村八分。
町でもシティでも村八分。
認知症になったり要介護状態になったりヘルパーを利用していることが
情けなくてなまけてて甘えてる
て思われちゃうんですよねそうじゃねえよ明日は我が身だよ。
でも地域で暮らしていくためには、ご近所の協力とまではいかなくても、温かい目は必要なんです。
せめてうっとおしがらないでほしい。
困ったもんだなと思っても、本人にきつく言わないでほしい。
ケアマネ困っちゃうから。←
意外と認知症の方に対しては若い人の方が理解があって協力的なんですよね。
だからもしこれを読んでいる人で
「そういえばご近所のあの人認知症かな?」
なんて心当たりがあれば、どうかお願い優しくしてあげてください。
ゴミの日気にしてあげてください。
家のドアどんどん叩いてずぶぬれで四つん這いなってても優しく家に連れて帰ってくださいちなみにこれ以前うちの近所にいた認知症のおじいちゃん!!!
ものすごなつかれてむっちゃお世話しましただって二日に一回四つん這いで我が家に突入してきたんだものきゅんきゅんすんでしょ。
でもこのおじいちゃんも、近所のうっさいBBAあかんマダムたちにボロカス言われてたなあ。
結局家族が耐えられずに施設入所されましたね。
このケースも若い人は協力的でした。目撃したママ友から
「ねえおじいちゃんが這いずり回ってんだけど、どうしたらいいの?」
てよく連絡来てましたもん介護関係何でも聞かれるケアマネあるある。
以上、施設とデイと在宅での高齢者間のマウント及びいじめその他のお話でした(雑)。
これ書いて私が一体何を言いたいかというと
高齢者の間にもいろいろあるんだよってこと。
もしかしたらデイサービスに行きたくないってごねている人がいたら、デイで嫌な思いをしているかもしれないし
ご近所さんともめ始めたらこちらにも何か理由があるかもしれない。
あとは今いろいろ大変なので(私が)(ゴミ屋敷問題で)(もうすぐヘルパー増やせる頑張れ私)愚痴りたかっただけです。←