介護保険でデイやヘルパーなどの介護サービスを利用するには、お金がかかります。
その費用が少しでも安くなればいいなと思ったことはありませんか?
デイサービスや訪問介護、ショートステイ等、在宅介護を支える介護保険のサービスはたくさんあります。
その費用を決める介護報酬は国が設定しています。
割引をしたりすることは認められていません。
しかしながら、介護費用を抑えようと思えば、実はそれなりの方法があるんです。
介護が必要になった時、多くの人は何をどうすればいいのかわからなくて、ケアマネージャーのすすめるサービスの中から、ここがいいかなという事業所を選ばれるのではないでしょうか?
例えばデイサービスの場合、たくさんの種類や事業所があるので、何も言われなければ、ケアマネは
「この利用者さんならここが合うんじゃないかな」
というところを選んだり、もしくは空きのある事業所を紹介したりします。
実はこの時に、ある程度介護事業所のそろっている地域であれば
「できるだけ安い事業所を紹介してください」
っていう希望は通るんですよ。
地方や田舎ですとそもそもの選択肢がない場合もあるのですが、そうでなければ介護サービスの費用を抑える方法はあります。
これがですね、意外と知られていない。
あと、皆さんこちらから水を向けないと、なかなかお金のことを言われないんですよね。
「いくらかかりますか?」と聞くことはあっても、「お金はここまでしか出せません」っていう人はあまりいないんです。
でもねえ、介護っていつまで続くかわからないし、お金の面で無理しちゃダメなんですよ。
そこはね、きちんとはじめに教えてくださいね。
まあ本当は
「お金どれくらいまで大丈夫ですか?」
ってケアマネが聞けばいいんでしょうけど、なかなか聞いてくれるケアマネ少ないんじゃないかな。
前振り長くなりました。
順番に、介護費用を安くする方法を説明していきましょう。
目次(クリックするとその項目に飛びます)
通所系サービス(デイ)の費用を抑える
通所系のサービスには、実はいくつかの種類があります。
まずはデイサービスとデイケアですね。
同じような通所施設ではありますが、介護保険上は大きく違います。
デイケアは医療系のサービスに位置付けられているので、基本的に費用はデイサービスより高いです。
ただ、一方のデイサービスですが、これはいくつかの種類があるんですね
大規模デイ、通常規模デイ、小規模デイ、半日デイ、認知症対応型などなど…
まあこの説明はこちらの記事にありますが、要するに定員が少なくて利用時間が長いほうがお値段は高くなります。
これに関しては、何となく理解していただきやすいかと思います。
ですから、もしそんなに時間が長い時間利用しなくても良くて、規模にこだわらないのであれば、大きなデイで短時間利用すると安く上がります。
とはいえ、各デイサービスは送迎の都合で提供時間が決まったりします。
ですから、時間を短くすることを希望するなら、初めからそういった対応をしてくれるデイを紹介してもらいましょう。
比較的自由に設定してくれるデイもありますよ。
でもダメってところはほんとにダメなので、そこはごねても無理です。
自由がきくところをケアマネに探してもらいましょう。
それをするのがケアマネの腕の見せどころ。
とはいえ認知症の場合ですと小規模のほうが良かったり、家族さんの都合で長い時間利用してほしかったり、様々な利用で規模や時間は優先できないこともあります。
その場合は次の方法も検討してみてください。
加算や体制によって料金が変わる
これも意外と知られていないのですが、基本的な介護報酬のほかに、介護保険には様々な加算があります。
ようするに、手厚い対応をするとか事業所がきちんと研修しているとか
介護福祉士の割合が多いとか勤続年数とか人員配置とか
そのあたりの基準をクリアしていると加算がつくわけです。
これはですね、一応その加算を取るかどうかは、ケアマネが決められることになってるらしいんですけど
らしいんですけどね、うん、らしい。
一回研修でこの話出たとき、「そんなんできるか」ってケアマネ達が荒れた
ほとんどの場合が
と事業所から提示され、それを飲みます。
個別機能訓練加算とか口腔機能訓練加算とか、そういうリハビリするかしないかにつく加算なんかは、実施しないと算定しないんですけども。
あと、ほぼすべての事業所が取得している処遇改善加算。
これはですね、簡単に説明するとあまりにも介護職員の待遇や給料が悪いので、それに還元するためにできた加算なんです。
いくつかの段階があるのですが、Ⅰが一番加算率が高くて、数字が大きくなるほど低くなります。
はじめだけ国が全額出してましたけど、今は利用者負担あるよ☆
ちなみに医療系、レンタル、ケアマネには付きませんこの加算
医療系とケアマネは給料いいからだってさ
明細見せたろか
加算の話については一から聞いて理解しようとすると耳から煙出ますから
「そういうのがあるんだな」
程度頭に入れておいてください。
こういった加算がたくさんついているところは、もちろんその分手厚かったりしますので、そこを重視する方にはいいんですけど
そうじゃない人にはその分負担が増えますから、きちんとトータル何単位になるかで決めたほうがいいです。
特に通所系と宿泊系は単位がずらずら付くところもあって、全部合わせて「おお…」ってなることありますから。
まあでも、もちろんその分ちゃんとしてますからね、加算あるところは。
だからといって加算がないところがダメではないんですよ。
なんかどっちの肩も持とうとしてブレてますけど。
自費部分を節約する
通所系や入所系は食事代がかかります。
入所系の食事代は減免がきくことがありますので、いったん置いといて
通所系の食事代は生活保護でも自費請求です。
デイによっては生活保護だけ料金設定をかえているところもあります。
私の地域は通所サービスの激戦区なのですが、昼食代は下は350円から上は850円までの差があります。
週に一回の利用ならともかく、頻繁に利用するなら積もり積もってしまいますよね。
でも850円のデイのご飯マジ神レベル。
これはたまの御馳走でいいのではなかろうか
これ食べた日は晩御飯卵かけご飯でいいのではあるまいか
そう思ってしまいます。
デイ以外は外に出ないし、外食もできないから
少しお金かかってもいいからおいしいもの食べたい
そういう方に人気です。
要介護度が重くなれば負担が増えることも
通所系や入所系のサービスは、要介護度によって介護報酬が変わります。
つまり、同じ時間同じデイを利用していても、要介護1よりも要介護2、要介護2よりも3のほうが料金は高くなります。
介護保険の更新なんかで、要介護度が軽く出るとムッとしたり怒る人がいるんですけど
通所や入所のサービス利用を検討しているなら、要介護度は軽いほうが料金は安く済みますよ。
これでねえ、困るのがねえ、更新申請なんかで要介護度が変わって重くなって、デイやショートの料金が高くなりますって言ったら
「じゃあ何かしてくれること変わるの!?」って怒る人が
たまーに、たまーにね、たまーにいるんですけど
してくれることは別に変わりません。
ちなみに訪問介護や訪問看護等はどの介護度でも報酬は一律です。
介護保険を利用するのは、どうしてもお金がかかります。
実際に支払いが厳しいので必要なサービスを諦める方はたくさんいますし
そうでなくても、できるだけ料金を抑えたいと思う方は多いもの。
意外と介護保険のお金の話は知られていませんが
はじめに申し上げた通り、介護は無理をすれば続きません。
介護費用を節約したいというのは、決して恥ずかしいことではありませんし
特別なことでもありません。