要介護認定調査をくわしく語るシリーズ第三弾。
この記事では「能力」で調査する
「座位保持」「両足での立位保持」「歩行」「立ち上がり」「片足での立位」「視力」「聴力」
の説明を行います。
要介護認定調査シリーズです☆
ではひとつづつ見ていきましょう。
目次(クリックするとその項目に飛びます)
座位保持 (第1群 1-5)
背もたれがない状態で10分程度座っていられるか確認します。
認定調査は座って行うことが多いので、調査しながら様子を判断することもあります。
「できる」「自分の手で支えればできる」「支えてもらえばできる」「できない」に分けられます。
「自分の手で支えればできる」は
ひじ掛けや自分の膝に手をつき加重している状態
「支えてもらえばできる」
背もたれ等にもたれかからないと座っていられない状態
になります。
よく「腰が痛いからもたれてるほうが楽」なんて回答がありますが、あくまでもできるできないなので、どの姿勢が楽かでは判断しません。
両足での立位保持 (第1群 1-6)
「支えなしでできる」「何か支えがあればできる」「できない」に分かれます。
10秒間立っていられるかどうかを確認します。
この項目も次の歩行もそうですが、認定調査の相手が玄関までお迎えに来てくれて「さあいらっしゃいどうぞどうぞ」の場合は、あえて聞かずにその状態を見て判断することも。
そう。
認定調査は出会いの瞬間から始まっているのです。
ちなみに、何か支えがあればできるの場合、あくまでも本人が一人で何かにつかまれば立っていられるかを調べます。
介助者が横から支えないと立っていられない場合は「できない」になります。
歩行 (第1群 1-7)
「つかまらないでできる」「何か支えがあればできる」「できない」
5メートル連続して歩くことができるかの項目です。
ポイントは「連続して」「屋内」「リハビリは含まない」です。
二三歩歩いては立ち止まって休憩しまた歩き出す、この場合は「できない」になります。
二三歩ごとに止まればどこまでも行ける行くことができる、そんな場合も「できない」。
こういうお年寄りよく街を歩いてますけどね。
歩行状態は屋内の様子を表すので
家の中は何も持たずに歩くけど、外出の時には杖を持ちます
→この場合は「できる」になります。
また、施設や病院等で調査する場合は、「室内」「室外」で考えますので
病室や自分の部屋はどうやって歩いているかで判断します。
ただし、歩行の確認の場合は屋外の様子も必ず聞き取って、特記事項に記載します。
特記事項とは
認定調査は、例えば能力の場合ですと、今まで書いてきたように「できる」「できない」にチェックを入れるのですが、もちろんそれだけでは判断できないことがたくさんあります。
ですので、チェックした項目ごとに
特記事項でその判断理由やいつもの様子、その他もろもろを細かく記載します。
例えば、歩行は「何か支えがあればできる」にチェックを付けただけだと、結局どう歩いているかわからないですよね?
そういった場合
『家の中は家具等を支えに伝い歩き、屋外は歩行器を使用する。ふらつき大きく、この一週間で二回転倒している』
など特記事項に書くわけです。
認定調査の特記事項はかなり書き込み方を突っ込まれますので、しっかり書かないといけないんですが
実は審査会では全然読んじゃいないという噂もあったりなかったり。
なかったりあったり。
あったり。←
あとはあくまで認定調査は日常の様子の聞き取りなので、リハビリの時の様子は反映されません。
意外と多いんですけどね、リハビリの時はPTと歩行器でガンガン歩く、普段車イスの人。
立ち上がり (第1群 1-8)
「つかまらないでできる」「つかまればできる」「できない」
ベッドに腰かけた状態や椅子からの立ち上がりで確認します。
床とかソファからだと立ち上がりにくいですから。
…。
片足での立位 (第1群 1-9)
「支えなしでできる」「何か支えがあればできる」「できない」
この項目ね、一部の高齢者超絶本気出すから危険!!
一秒できるかできないかで判断するので、ようは
何かをつかんで段差を越えているとか、
手すりをつかんで浴槽をまたいでるかとか、そんな話が聞ければいいんだけど
まあ一応立ち上がりとかしてもらったついでに、確認動作も行うんですよ。
でね、この片足立位の項目は「支えなしでできる」人ほとんどいませんから
っていうんですけど、わしゃまだまだやれまっせ族がね
両手離して高々と足上げちゃうんですよね。
それがまた安全な人ならまだしも、そうじゃない人続出で、横で調査員いつでも支える準備万端しとかないといけません。
繰り返しますけど
一秒片足浮かせたらそれでいいですからね
視力 (第1群 1-10)
「普通」「約1m離れた視力確認表が見える」「目の前に置いた視力確認表が見える」
「ほとんど見えない」「見えているのか判断不能」
認定調査員は、必ず決められた視力確認表を持って調査に訪れます。
これが見えているかどうかで判断します。
目の病気で視野の狭い高齢者は少なくないのですが、視力確認表は原則本人の正面に置くこととされているので、見える視野のところであれば問題ないとは考えません。
あくまで正面が見えるかどうかで判断します。
聴力
「普通」「普通の声がやっと聞き取れる」「かなり大きな声なら何とか聞き取れる」
「ほとんど聞こえない」「聞こえているのか判断不能」
この項目は楽ですわ。
会話が成り立ちさえすれば、だいたいどれに当たるかわかりますから。
余談ですが、高齢者の仕事を長く続けていると、耳が遠い方とコミュニケーションを取ることが多いので、どんどん声は大きく低く太くなっていきます。
以上能力の項目②でした。
次は「要介護認定調査④ 『能力』の項目③ 「えん下」から「日常の意思決定」」に続きます。
まだまだ続くよ認定調査。
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