認定調査

要介護認定調査⑤ 「洗身」から「移動」まで 『介助の方法』の項目①

ここでは、要介護認定調査項目の「介助の方法」で調べる項目のうち

「洗身」「つめ切り」「移乗」「移動」

の説明をしていきます。

 

要介護認定調査の続きです

「介助の方法」の項目の確認ポイントは以下。

介助されているか、されていればその方法は、そして頻度は。

おおむね過去一週間の様子を聞きます。

 

介助の方法で調べる項目はコチラ↓

・洗身・つめ切り

・移乗・移動・食事摂取・排尿・排便・口腔清潔・洗顔・整髪・上衣の着脱・ズボン等の着脱

・薬の内服・金銭の管理・買い物・簡単な調理

 

ここで大切なのは、判断基準は「適切な介助の方法」だということ。

 

「移動」の項目で例えますと、一人でずんずん歩いる人がいるとします。

事実だけを見ると誰からも「介助されていない」わけです。

 

ところが一人で歩いては転倒する。ふらつきが多くて転倒する。

ならば本来は誰かが手を引くなりの「一部介助」をするべきだな。

 

そう調査員が判断すれば「一部介助」を選択

特記事項に「一人で歩いているが転倒が頻回にある。本来であれば手引きをするなどの一部介助が必要と判断」などと書きます。

 

この適切な介助方法を正しく判断することが調査員には求められます。

だから

「ものすごく転倒してるけど別に一人で歩いてんでしょ介助されてないよね」

みたいなこという調査員には、物申してOKですよ。

ふう
ふう
ただし自己責任でね☆

ではひとつづつ見ていきましょう。

洗身 (第1群 1-10)

「介助されていない」「一部介助」「全介助」「行っていない」

入浴時にタオルやスポンジに石鹸をつけて体を洗う行為です。

洗髪は含みません。

 

「行っていない」は入浴自体をしていない他、清拭しかしていない場合も含みます

 

この項目「適切な介助の方法」で、実際と異なる選択になること多いですね。

まったく一人で入浴している方で、

「もう背中とか届かないから洗ってないの」

結構いらっしゃいます。

 

そういった場合は一人で入浴していても「一部介助」を選択し、「誰かが背中を洗う介助を行う必要あり」と特記事項に記します。

 

個人的には背中やら足先やら、ちょっとくらい洗えなくてもいんじゃね?と思いますが、それは書きません。

ふう
ふう
書いてはいけません。

 

つめ切り 洗身 (第1群 1-11)

「介助されていない」「一部介助」「全介助」

この項目超楽です。

 

手足とも自分で切る人は「介助されていない」

足だけ誰かが切る(これめっちゃ多いです)「一部介助」

手足とも誰かが切る「全介助」です。

 

けっこうな頻度で

「手足とも自分で切るよ!よく血まみれなるけど!」

な剛の者がいるので、そこは適切な介助の方法を選択させていただきます。

ふう
ふう
あと、届かないから一年くらい足の爪は切ってないとかけっこういるんだけど、意外とどうにかなっている不思議




移乗 (第2群 2-1)

「介助されていない」「見守り等」「一部介助」「全介助」

これは少し難しいかもしれないんですが

イメージしやすいのは

「車イスでトイレに行って便座に移る」

「ベッドサイドに腰かけた状態から車イスに移る」

動作でしょうか。

ふう
ふう
座ってる姿勢から座ってる姿勢に移る時が多いよ

 

でん部を移動させる動作を移乗と定義するので、ベッド上で寝たきりの人が介助で体位交換のために横を向くなども移乗の行為に含まれます。

 

基本的には立って歩くことができるような方は、移乗の機会は想定できませんので、そういった方は「介助されていない」になります。

「見守り等」というチェック項目が出てきましたが

これは「ただ見ている」状態ではなく

「いつでも介助できるように手は出さないけどそばについている」状態を指します。

 

ですから、「洗濯物たたみながら遠くで移乗する夫を見守ってるの」は該当しません。

すべての項目において、「見守り等」は「常時見守りいつでも介助ができる状態」のことを言います。

「一部介助」は手を添えたり支えたりする程度

「全介助」は抱えたり運んだりしての移乗になります。

移動 (第2群 2-2)

「介助されていない」「見守り」「一部介助」「全介助」

 

日常生活での移動、食事や浴室等に行く場合で判断します。

外出行為は含みません(特記事項には書きます)

徘徊も含みません。あくまで日常生活に妥当な移動を指します。

 

普段は誰かに手を引かれないとふらふらで歩けないのに、徘徊の時だけ一人で超動ける方もおられますが、それは残念反映しません。

ふう
ふう
ああいうときの能力感動モノ。

 

ちなみにあくまでこれは「介助の方法」なので

車イスでも、自走できて好きなように移動できれば「介助されていない」になります。

 

この項目も「適切な介助の方法」で判断すること多いですね。

どうしても一人暮らしの方だと、介助してくれる人がいないから、なんとかかんとか一人で移動していたりしますから。

ふう
ふう
一人で移動してるけど転倒しまくってるとかは「一部介助要」ってなるしね

 




 

認定調査の時、一人暮らしだと何でも自分でしているから、要介護度が軽く出るなんて話もよく聞きますが、きちんと伝えてもらえばそうでもないですよ

大切なのは

「いつもはこうしてますけど無理してるんです。

本当はこうなんです」

とちゃんと調査員に伝えること。

 

お初にお目にかかりますの調査員ですから、できないことはできないと、きちんと言ってもらわないとわからないんです。

調査員も鬼ではないので

ふう
ふう
多分

介護度を軽く出したいわけではないですし

ふう
ふう
多分

遠慮なくぐいぐいガンガン伝えてくださいね。

 

ではまた長くなりました。

「要介護認定調査⑥ 『介助の方法』の項目② 「食事摂取」「排尿」「排便」に続きます☆

ふう
ふう
では~