訪問介護のヘルパーさんが、サービス中に利用者の犯行によって、命を落とす事件がありました。
ニュースでご覧になられた方もおられるかもしれません。
私は第一報をツイッターで知りました。
ツイッターでフォローしている方には介護業界で働く方もたくさんいて、もちろん犯人とその判決には怒りの声が上がっていたんですが。
それと同じくらい多かったのが
「自分も同じ目にあってもおかしくなかった」
「サービス中に怖い思いをしたことがある」
という声。
高齢者虐待については、いくつかの記事を書いてきました。
その中での
「暴力をふるう高齢者の話 第三者機関に相談する方法と家族がすべき対応とは」
は、主に被害者が家族の場合を書いています。
介護職員が暴力を振るわれる話もちらっと書いているのですが、今回はそれをもう少し掘り下げて
・介護サービスの現場で働いていて、危険を感じた事例
・ケアマネの立場からの介護職員を守る方法の提案
について、お話したいと思います。
お話したいんですけど、その前に。
これほんとしっかり頭に入れてほしいんですけど。
今回の事件では、犯人の病名と年齢等のスペックが報道されていました。
同じように、障がい者等が犯罪を犯したときに、わりと細かく情報が流されることがあるんですが。
同じ属性の人が、必ず犯罪を起こすわけでは決してありません。
ある病気の人が犯罪を犯したんじゃなくて、クズがとある病気になっただけです。
病気が犯罪を犯すわけではありません。
それを頭に入れて読み進めてください。
確かに少し興奮しやすい病気というのはあるにはあるんですが、だからといってその人たちがみんな犯罪犯すわけじゃない。
こういう事件が起きると、障がい者に対する偏見や、介護サービスを利用している人に風当たりがきつくなっちゃうんですけど、そうじゃないんです。
「津久井やまゆり園 障がい者施設の事件に思う 生きてる資格ってなんなんだ」
という記事を以前に書いたんですが、このあたりを間違えると、おかしな思想に偏ってしまう。
障がい者認知症全員凶悪!排除!みたいなね。
これから私が経験したいくつかの事例を書いていくわけなんですけど、それもあくまでも
「その人個人」の問題
であり、その属性の人がすべてそうなるわけではないということをですね!!!
まじ頭に叩き込んでくださいね!!
約束だぞ!!!
書いているうちにものすごく長い記事になったんですが、頑張って読んでもらえたらこれ幸いです。
目次(クリックするとその項目に飛びます)
介護抵抗による暴力と、それを防ぐ方法
これは以前記事に書いた通りなんですが、入居者、利用者から暴力を振るわれたことがある介護職は多いと思います。
特に在宅より、施設介護職の方が多いかな。
私に限っていうならば、ヘルパー二級の施設実習で、まずいきなりグーパンチ一発やられています。
これはびっくりした(そらな)。
その後働いたのが、老人保健施設。
ここでもしこたまやられました。
メガネ奪われてそのツルで眼を刺されて(ギリギリ外れた)そのあと遠くにメガネ投げられて、ド近眼で夜中だったから
メガネメガネ
なってみたり。
元ネタ知らん方は、横山やすしで検索してください(やっさん メガネ で検索)。
あとはエクステ一束抜かれたこともあって、これめっちゃ痛かったけど抜いたおばあさんがひっくり返るほど驚いてた(それ見てワロタ)。
この辺は大物ですけど、叩かれる蹴られる噛まれるつば吐かれるひっかかれるはわりとスタンダードな攻撃方法で、されたことない介護職いないでしょうね。
噛んだ拍子に入れ歯外れて悔しがる、そんなコントみたいな攻撃もあるあるです。(でもめっちゃ痛い。入れ歯最強)
老健のあとに働いた特別養護老人ホームでは、爪立てて攻撃してくるマダムがいまして、手の甲にはまだ跡が残っています。
その後のデイサービスでは、若年性認知症で40代でガタイの良い、見る者すべてに暴力を振るう男性がいました。
さらにその後のグループホームでは本気で首絞められたし、有料老人ホームでは
もうやめましょね!!!!!!!
やめましょう!!!!!
(きりがない!!!!)
とにかく、介護職で暴力を振るわれることは、そう珍しくないという話なんです。
上下巻で本書けるほど事例ありますわ。
枚挙にいとまがないとはまさにこのこと。
ただ、この手の暴力の原因の多くは、介護抵抗なんです。
通りすがりに、いきなり殴られることっていうのはあんまりない(たまにあるけど←)。
本人がされたくない排泄介助だったり、入浴介助や更衣介助、もしくは何か(こちらの考えとして)良くない行動を取っているときに静止しようとすると、それに抵抗して手が出たり足が出たり口が出たりされる。
それが介護抵抗です。
本人からすると、これ以上ないくらいの正当防衛なんです。
あちら様からすりゃ、いやなことを無理やりしてくる介護職が理不尽。
だから抵抗は全力です。遠慮がない。
なんぼ高齢者や要介護者やいうたとて、本気で抵抗されたらかなり厳しい。
こっちは絶対にケガさせられないし、やり返せない。
こちらが圧倒的不利なわけです。
とはいえ、この介護抵抗の暴力だと、ある程度の予測が付くこともけっこうあって
この利用者さんは、この介護の時めっちゃ抵抗するな
なんてことを頭に入れておけば、少なくとも心の準備はできます。
そういった情報を職員間で共有することも大切。
抵抗される介護の時は、複数人で対応するとかね。
施設やデイなんかの、職員が何人もいるところだとそういったことが可能なんです。
抵抗している利用者さんと職員のところに
利用者さん、どうしたんですか!?
大変ですね!
こら、あっち行け!!!
なんて正義の味方の職員Bが登場し、介護抵抗を受けていた職員Aを追いはらい(逃がし←)、しれっと味方のフリをして介護の続きをする作戦とか。
はたで見てりゃバカバカしいけど、人が変わると落ち着くこともあります。
わりと有効なので試してみてください。
けちょんけちょんに職員Aの悪口言いながらやるとなお効果的。
そのあとのABの関係性は知らんけど(仲ようしてね★)。
もちろん何をしてもダメな時や、全く予想外の瞬間にいきなり攻撃食らうこともある(ある)。
あるんだけど。
言葉かけや介護の方法、タイミングで、介護抵抗による暴力は減らすことができます。
できないこともあるけど、少なくとも何とかしようと努力することはできる。
いや不意打ちもあるけど(何回言うねん)。
介護抵抗って、こちらとしては相手にとって絶対に必要であることをしているのに、それに対しての攻撃をされるわけですので、なんぼ心構えができるとてメンタルに来ます。
あなたのためを思ってしてるのに!!!
世の中理不尽、そうやさぐれる気持ちもわかります。
わかるんだけど、そこで逆ギレしても何にも解決しませんのでね。
悟りを開きましょう。
介護職員に対する利用者からの暴力というのは、もう古くから問題になっています。
というか介護業界サイドは問題にしてるのに、世間とお国はあんまり相手してくれてない。
そういう仕事だから仕方ないじゃん、いやなら辞めればいいじゃんとか言われちゃうと
愚痴ぐらい言ったっていいじゃん、ていうかまじ一回やられてみりゃいいじゃん←
とか思うじゃん。
でも介護抵抗に関しては、仕方がないと(唇かみしめながら)納得しないこともないこともないこともないけど、問題は次ですよね。
悪意のある暴力、セクハラ。
これはれっきとした犯罪です。
介護抵抗とは全然違う。真の恐怖がここにあります。
そして、加害者は決して利用者や入所者だけじゃない。
今回の冒頭に書いた事件も、まごうことなき犯罪でした。
こういったことを、何とかして防げないかの話の前に。
私やその周りが経験した、悪意のある暴力やセクハラの事例を少しお話していきましょう。
介護職が受けた悪意のある暴力やセクハラのケース
介護の仕事で暴力を受けることは、そう珍しくないという話は前述したとおりです。
ただこれが、悪意を持って行われる暴力や暴言、セクハラというのは話が別です。
そこまで多くはありません。
が、全くないわけでもありません。
そして、これがこの業界の暴力被害の難しいところなのですが、
「悪意があるのかないのか、はっきりしない」
というケースも存在するわけです。
介護職が介入する以上、相手は何らかの介護を必要と判断された利用者です。
その利用者による行動が、はたして病気のなせるものなのか、はたまたそれは関係ないのか。
多くの介護職員は、もし何か暴力を振るわれても
「きっと悪意がなくて、病気がそうさせているんだろう」
まずはこう思ってしまう。
これが問題の根源であると思います。
いいですか、病気であろうがなかろうが、そもそも暴力を振るっちゃいかんのです。
私は精神鑑定で無罪!!的な判決が大嫌いで、ぶっちぇけ右も左もわからなくても、やってしまった事実だけを公平に、善悪の判断すべきだと思っています。
それがひいては、差別の解消につながると思う。
だから私個人の意見としては、介護抵抗であろうが悪意のある暴力であろうが、殴られた一発は変わらない。
やられた事実と結果だけを重視します。
だけど、介護職員はいい人が多いので、何かされても
わざとじゃないだろうし、病気がさせてるだろうし
自分が我慢したらいいんだわ
と思いがちなのと。
一番問題なのは、事業所の上司や責任者、はては行政が、まずは
「その人が悪いんじゃなくて、病気がそうさせてるんだから、介護職員は我慢すべきだ」
と、我慢を強いる発言等をしてしまうことだと思っています。
何回も繰り返しますけどね、暴力はどんな理由があっても暴力です。
そこはき違えちゃいけない。
その上で私や周りが経験した、本当に純粋に(という言い方どうか)悪意があったケース。
事件にはなってないけど、なってもおかしくなかった事例。
若いヘルパーを用意しろという男性利用者
はいもうタイトル気持ち悪いね。←
このケースは、地域でさんざん問題を起こして有名になっていた利用者で(だいたいそんな人数人はおる)
ケアマネも若い女性がいいって聞かないから!
フォローするからちょっとだけ担当して!!
で、地域包括支援センターから依頼を受けた事例です。
ちなみに突っ込みたい気持ちはわかりますが、この業界の40代は若い女性に分類されます。
だから私は、まだピチピチギャルです。
まあタチ悪かったですね、この利用者は。
まあまあ若かったかな、60代か70代初めか。
とにかく45歳以下の女性ヘルパーをよこせという。
若い方がよく働くからとか何とか言ってましたけど、実際はセクハラしたいからです(キッパリ)。
でもこの業界、そんな若いヘルパーほとんどいないから、軒並み断られる。
50代60代70代が大活躍してる業界YO!
そしたら、用意できないケアマネをののしってトラブル起こす、が常やったらしい。
実際に来たヘルパーにはセクハラまがいの言動があり、それは五万歩譲って許すとして(いや許さんけど)(手は出さないタイプやったけど)
気に入らん風貌やと罵詈雑言でののしり倒すんですわこれマジクズやったな!!!!
とはいえこの利用者は、あれもできないこれもできないと言いながら、その実能力的にはけっこう何でもできたので(そんなん見たらわかる)、
担当したピチピチギャルのケアマネ(私)がどう対応していたかというと
文字通りの「放置プレイ」です。
何回かはヘルパー手配したんだけど、もうどこかけても要注意人物やし、ようやく紹介したらもめるかセクハラですぐ切られるし。
なので、探してるふりしてヘルパー探しをやめました。
呼び出したり電話かけてきたりして、ぎゃんぎゃん怒ってたけど知らん。
私は私生活でまあまあのクズと暮らしてるので(←)、こういうタイプに何言われても一切気にしないし、口が立つので何か言われても倍にして言い返してた。
ら、気が付いたら他で勝手にケアマネ見つけてきて、縁が切れました。
もちろん若い女性だったので、情報を逐一提供して
「他の男性ケアマネに代わってもらった方がいい」と
アドバイスしました
あとで犯罪を防ぐための方法をまとめますが、とりあえず今回のケースの場合だと
①ハラスメントをする利用者には、サービスの提供拒否も辞さない。
というところだと思います。
この辺はちゃんと(言葉は変えても)、運営基準や重要事項説明書に明言しときましょう。
あとでごちゃごちゃ言われるから絶対。
介護職員に本気でセクハラする利用者
暴力も多いですけど、それよりもセクハラの方が多いんじゃないですかね、この業界。
これまた枚挙にいとまがないくらい事例があります。
冗談ぽく(言うたらすむと思ってるやつが多いんがまた腹立つけど)セクハラ発言受けるとか、体さわられるとかザラですね。
男性から女性だけじゃなくて、女性から男性もあるしね。
この辺の対応は
もうやめてよ~
と、冗談でさらりと流すか
本当に怒りますよそういうの止めてください
と本気で静かにキレるか
(無言でよけるかフル無視)
だいたいこの辺の対応が多いです、私ですか気持ち悪いやめろって真顔で言います。
本当は社会問題化すべきなんですよ、この段階でも。
なのにこれも何となく許されているというか、我慢を強いられている。
高齢者だから、障がい者だから許してやってくれと。
そういう風潮はいまだに残っています。
そして、本気のセクハラというか、もう性犯罪としか言いようのない被害もある。
執拗に陰部を出す、触るように要求する、露骨に胸をもんでくる、聞くに堪えないセクハラ発言を繰り返す。
これが普通やったらお縄ちょうだい案件ですよね。
冒頭の事件もそうでしたけど、サービス中いつかレイプされるんじゃないか、という恐怖しかない利用者もいます。
この手のタイプはよくわかっていて、介護職員が利用者に対してそんなこと思っちゃいけないという良心につけこんでくるので、さらにたちが悪い。
この対処法としては
②「同性介助の徹底」
③「私はあなたを警戒しています」オーラを前面に出す
です。
私はこのタイプのサービス中は、常にリュックを背負って仕事していました。
いつでも逃げられるようにです。
そしていつでも刺せるように、ボールペン握りしめてた。芯出して。
一人暮らしの若い男性への介護支援
これ誤解しないでほしいんですけど、一人暮らしの若い男性のところに行く介護サービスなんかたくさんあります。
特に障がいの方で多い。
大半はなにもありません。当たり前です。
だから当事者の方や、そのご家族さんからしたらとても不愉快なこと書いてしまうので、そこは本当に申し訳ないんですけども。
たとえ仕事であれ、女性が一人で男性の家に訪問する場合、いったん警戒はすべきだと私は思っています。
私の場合は、40代二号保険者の男性のところにケアマネとして訪問してたんですけど、体も大きい人だったし、申し訳ないけどはじめから警戒してました。
私に限っていうなら、いくつかの修羅場を越えてきたので、基本的に人は信用してないです。←
ある程度の場数ふんだ介護職は、みんなそうだと思いますけど。
このケースは、はじめはいろんな職種で複数人で訪問してたけど、初めて一人で訪問した日に、自室の環境を確認しに入ったんですね二人で。
頭より高く積まれた物の山で、ほとんどが性的なDVDや雑誌でした。
秒で部屋出たよね。
秒で部屋出て、なんかの理屈をつけて速攻帰りました。
別に家の中に性的なものがあふれていても個人の自由だし、結果としてこの方がその後何かしてくることもなかったし、失礼な態度だったかもしれません。
でも、「私はこういうの気にしませんよ」のフリをするよりも、「こういうのマジ無理なんで!!」アピールする方が絶対にいいと思います。
そこは寛大にならなくていい。
介護サービスの利用者提供者という関係である以上、性的な環境を許容する必要はありません。
この方はそのあとサービスを利用することはなかったんだけど、ちょこちょこ呼び出されて訪問してましたが、基本的には玄関で済ませました。
もちろんドアは開けっぱなしです。
それ以外に中に入って話をする場合は、必ず誰かと一緒に行ってました。
ということで、ここでの対処法は
④できるだけ複数人で訪問する
⑤危険を感じたら即座に逃げる
です。
利用者の家族による攻撃やセクハラ
利用者のサービスは必要だから、行かなきゃいけない。
そして利用者のサービスを行うことには、何の問題もない。
でも、同居家族からの攻撃的な言動やセクハラに悩む。
これも対応が難しいケースです。
だいたい困難事例は本人じゃなくて、家族が問題なことが多いんですね。
私らプロですから、たとえ利用者が何をしようが何を言おうが、それなりの心づもりや対応方法はあるわけですけど、家族にはないですから。
実際働いていて、家族から暴言吐かれたりののしられたりなんてことは日常茶飯事なんですけど←
そういうんじゃなくて。
サービスのために訪問したら利用者の息子がいて、笑えないレベルのセクハラ行為を受けるとかあるわけです。
私の場合は、利用者のサービス介入が許せない息子(40歳くらい)に、
お前がお母さんのお金を (介護サービスのために) 使ってしまうから、俺の使う分がなくなるじゃないか!
いうて本気で殴られそうになったことありますなぜなら息子お母さんの年金で暮らす立派な引きこもりだから!!!(働け!!)
20年もこの仕事してたら、いろいろ修羅場くぐってますね(ひとごとか)。
実際の修羅場はこの20倍くらいあるし、とても言えない
私は日本中の人に介護職についてほしいとすら思っているのに、こんなことばかり長々書いて大丈夫なのかと、今少し後悔してますけど(おそいね)。
介護職をしていると、こういった怖い思いをすることがあるのは事実。
特に女性が被害にあうことが多いです。
では、よくある話だし、介護職である以上、こういうことは我慢しないといけないんですか?
いいえそんなことはありません。
最後に、今までの事例をもとに、「介護サービス中に犯罪に合わない方法」をまとめたので、対策のひとつとして参考にしてみてください。
介護職員が犯罪に合わないためにできること
私の理想の結論は、「すべての介護サービスの現場に監視カメラを設置する」です。
これについては、「みんなの介護」サイトにも記事を書かせていただきました。
とはいえ、そんなことは簡単には実施できませんので、先ほどの事例に合わせ解決策をまとめていきましょう。
ケアマネの立場から、介護保険法的にどう持っていくべきか、何を抑えておくべきかも書いています。
介護職向けの言葉になっていますが、そうじゃない人もいつかは利用者サイドに立つかもしれない。
流して読んで、心の片隅にでも残してもらえたらありがたいです。
①ハラスメントをする利用者には、介護サービスの提供拒否も辞さない
訪問介護にしろ通所介護にしろ入所にしろ、サービスの利用前に必ず契約を取り交わします。
その際に重要事項説明書を用いて、約束事も説明するはず。
そこに必ず、暴力やハラスメント行為があった際には契約を切れるような一文を入れておくべき。
だいたい入ってますけどね、何となくの書き方で、迷惑行為があった場合にはサービスの提供を打ち切ることもできる的な。
オブラートに包み過ぎて何が言いたいかわからんような。
その一文さえきちんと書いてれば、あとは暴力やセクハラ、耐えられない暴言を受けたときは責任者に相談し、
うちの事業者はサービス断らせてもらいます
とケアマネに言うたらよろしい。
ただ、そんなもん書いてても相手は気にもしないですし、訳のわからん屁理屈を付けてきます。
勝手にサービス断りやがって!
役所に言うからな!!!
で、実際この輩は役所にものすごい勢いの抗議の電話をかけますけど、気にしなくていいです。
役所もケアマネも、こんなん慣れてます。ZARA。
正当な理由なしにサービスを断ってはいけないけど、暴力やハラスメントは立派な理由になります。
証拠だけ記録に残しておいたらいい。
ただ、これで一番問題なのはですね。
サービス事業所が断らない場合。
これけっこうあるんですよね、現場のヘルパーさんなり介護職員なりが被害にあって、すごく困っている。
で、事業所の責任者に相談するけど
そこは我慢してよ
ていうケース。
これされると、ケアマネサイドからは何もできないのでですね。
困ります。
売り上げ減るからなんでしょうけど、普通は秒で撤退しますから。
それでもサービスに行け、というならそれはおかしい。
もしあなたが介護職員で、何を言うても上司がサービス断ってくれなかったら、ええからそこの事業所は辞めなはれ。
②「同性介助の徹底」
これがねえ、なかなか進まないんですよねえ。
どうしても女性の多い業界なので。
女性利用者を女性が介助っていうのはやりやすいんですけど、逆はなかなか難しい。
そうなると、男性利用者の家に女性ヘルパーなりが訪問するっていうことになりますし。
そんなこと当たり前に行われてるし。
施設介護の場合は逆に男性職員も多いけど、利用者の数は圧倒的に女性が多いので、ここも同姓介助はなかなか難しいです。
ただ、今は男性ヘルパーも増えているし、探せば全く見つからないこともないこともないこともないので
(ヘルパーに限っては本当に人手不足なので、うかつなことはいえない)
男性には男性、女性には女性が介護をするということ前提に、事業所を選ぶ努力をしていくべきだと思います。
③「私はあなたを警戒しています」オーラを前面に出す
あやしげな雰囲気を出されたり、罵声を浴びせられたり、セクハラまがいの言動があった時
動揺したり怖がったりしたら失礼だから、顔に出さずにサービスを続けよう
と思いがちですが、それは逆効果です。
いやな顔をしなかったイコール嫌がっていない、そうとらえられる恐れがあります。
そうするとどんどんエスカレートしていき、犯罪につながってしまう。
いいですか、ケアマネの立場から言いますね。
ハラスメント的行為を受けた場合や、もしくはその恐れを感じた時、サービス終了時刻まで我慢しなくていいです。
即刻帰ってください。
逆に言えば、もしこれを読んでいる方が利用者サイドの方、ご家族さん等であれば、
利用者が悪意のある暴力やハラスメント行為を行った場合、サービスは提供されない
これを頭に入れておいてください。
そうならないために、事が起きる前にもし何かの予兆を感じたら、言葉で態度で、その行為は不快であるということを伝えましょう。
私のように、常にボールペン握りしめてたり、リュック背負いながらサービスをするのは難しいとは思いますが、出口の扉は常にオープンくらいはしておいていいです。
何か言われたら
何されるかわからんし
と真顔で答えたらよろし。
こちらが警戒していることを知れば、相手も警戒します。
④できるだけ複数人で訪問する
訪問介護では、必要時は二人のヘルパーを利用することが可能になっています。
その算定要件の一つに
「暴力行為、著しい迷惑行為、器物破損行為等が認められる場合」
とあり(平成12年2月10日 厚労省告示第23号)、二人のヘルパーでサービスを行った方が良い場合は、ケアプランに位置づけて算定可能ですって
暴力行為、著しい迷惑行為、器物破損行為等が認められる場合 にも、ヘルパー二人使ってでもサービス行けってどういうことよ(怒)
だからまああまりにも目が余る場合で、それでもサービスを利用しないといけないというのなら、複数ヘルパーでサービスに入るのが一番いいかなと思います。
当たり前ですけど、料金はヘルパー二人分発生しますよ。払え。
⑤危険を感じたら即座に逃げる
ようするにこれ。
まとめますと、もうほんと直感でやばいおかしい怖いと思ったら逃げてください。
あとのことはどうにかなります。
介護職さんには、在宅であれ施設であれ、危険を感じたらいつでも逃げていいということを、絶対に忘れないでほしいと思います。
介護サービスは、必要性があることをケアプランに反映させ、そこに書いている内容だけを行うのが原則です。
暴力やハラスメント行為をする人に対し、我慢するという介護サービスはありません。
ただし、認知症や精神的な不安定さがあり、不穏がある方に関しては、
「その時にどう対応するか」を記していることはあります。
利用者による暴力やハラスメントのまとめとこの記事の意図
思わぬ長さの記事になってしまいました、ここまで読んでくださった方お疲れさまでした!!
もうひと頑張りお願いします!!←
今回長々とこの記事を書いた意図なんですが、いくつかありまして。
まずは冒頭に書いたような、介護職が利用者から暴力やハラスメントを受ける事件を減らしたいこと。
そして多分、介護業界に関係のない人は、ここまでこの現場で「利用者による」暴力等があることを知らないだろうと思いまして。
ニュースで介護職による利用者への事件はたくさん流れるじゃないですか。
そらあれはあきませんよ、絶対あかん。
懲役5億年でいい。
あかんのですけど、それだけじゃないんだよと。
こちらも言いたいことはたくさんあるんだと。
言いたいことならどれくらい
あるかわからなくあふれてる
(何人がわかってくれるか不安です)
ただ、こういうことは避けて通れない仕事でもあるし、みんなの体験談で解決策を模索するのが一番だと思っているので、あくまでも私個人の見解や解決策を伝えました。
物事を軽く考えず、自分の身を一番に守ってほしいと、介護職の端くれとしてお思うわけです。
あとですね、介護保険サービスって、利用時めちゃくちゃ書類書くんですよね。
全事業所と契約するから。
→「介護保険の利用の仕方 介護サービスを使いたい時一番最初に読む記事」
まーー!!大変なんですよ!!
わかります、事業所控えと利用者控え分二部をひたすら書いていかなくちゃいけないし、長い説明も聞かないといけない。
大変なのでものすごく嫌がられるしうんざりされますけど、それは介護事業所側も利用者側も、不当な扱いを受けないために必要な書類なんです。
苦情処理先や事故時の損害保険など、大切なことの約束なんで
何枚書かせるんよ!!
などと言わずにどうか一つお願いします。
最後にこれだけは言っとかないといけないんですけど(まだ言う)、多分ですね、ここに書いたような事例というのはもうたくさんあるわけでですね。
わたくしども業界も、あの手この手で介護職員を守ろうとしているんです。
先に述べた契約時であるとか、サービスの提供時等に、何か事が起きるのを未然に防ぐためのこちらの工夫でですね
私らそんなことしないのに、疑われてるみたいで気分悪いわ
てな思いをですね、利用者さんにさせてしまうことがあるんですね。
暴力や暴言があればサービスの提供を中止しますってはっきり書いた紙にサインさせられたり、それこそ話し合いの内容を録音しますとか。
わりと増えてきましたね、きっと事業所も何かあったんやろうなという書面に一筆するのが。
こういったことで嫌な気分になったわあとかよくケアマネとして聞くんですけど、それにはこんないろんな事情があるんだよと。
ご承知おきくださればこれ幸いです!!!
長々失礼いたしました!!!
では~★