ここでは、介護保険の生活援助でヘルパーさんにお願いできること、介護保険では認められていないことの話をしていきたいと思います。
介護保険にはたくさんの決め事がありますが、その中でもとにかく訪問介護、特に生活援助は非常にルールが厳しいです。
ここではそのあたりのお話をしていきたいと思います。
訪問介護シリーズの続きです。
ではではさくさく行きましょう。
目次(クリックするとその項目に飛びます)
訪問介護のヘルパーができる食事関係
調理全般、配膳下膳、後片付けに洗いもの。
こんなもんでしょうかね。(雑)
ここで大前提ですが、調理にしろ何にしろ、介護保険のサービスはあくまでも本人の分だけです。
同居の家族の分はできません。
これは、すべてのサービスの基本です。
調理と一言に行っても、下ごしらえだけする人もいますし、もちろんすべて調理の方もいますし、その場で食べなくてあとで食べる分を作っておく場合もあるんですが。
普段の食事のレベルを逸脱する調理はできません。
ようするにまあよく言われるのがおせち料理とか手作りお菓子とか、そういうのは無理なんですけども。
調理ってね、特に女性利用者の場合って、自分の培ってきた歴史があるわけですよ。
主婦として培ってきた歴史があるわけですよ。
味付け、切り方、火の通し方、それこそ盛り付けから何から何まで…
もめるよね!!
味付けはね、けっこう男女問わず文句言うんですけどね←
調理方法は女子がよくもめるかなあ。
「春巻きは皮に具を入れて作れって言うんですけど、時間足りないんですよ」とかね
「カレーをルー使わずに作れって言われたんですけど」とかね
ケアマネ平謝り的な。
時間なんぼあっても足りんわ!!
あと、ここでは生活援助の話をしている訳ですが、身体介護にあたる「特段の専門的知識を持って行う調理」というものがあります。
簡単に言えば、腎臓病や肝臓病、糖尿病などで厳密な食事管理が必要な利用者に対し、医師が出した指示をもとに管理栄養士等が居宅療養管理指導を行い、それを踏まえた調理をヘルパーが行うってことなんですが
私に関していうなら、調理で身体介護を算定したことはないですね。
食事管理が必要な利用者に気を付けて調理してもらうことはありますけど、そこまでするならきちんと計算された配食弁当を取ってもらってるし、多分特段な調理で身体介護算定するには、かなり役所(保険者)と話し合わないといけないと思います。
あと、これもすべてのサービスに共通しますが、ヘルパーが手取り足取り見守りの元一緒に調理を行うなら、それは身体介護です。
いわゆる見守りですね。
何かしながらじゃなくて、見守りだけをしていつでも手を出せる状態であれば、身体介護です。
特に調理に関しては、認知症の方でも体が覚えていたりしますし、生活リハビリとして認知症の進行予防にも役立つので、ぜひ積極的に一緒に行ってほしいなと思います。
訪問介護のヘルパーができる掃除関係
これまた基本は自分が使う場所だけです。
同居家族がいる場合、特に掃除の導入は慎重に行います。
☞「訪問介護を詳しく説明② 同居家族がいても生活援助が利用できる場合」
元気な家族がいる場合は、その人が家にいる時にしてくださいということで、同居家族がいても掃除をプランに入れるケースは
・同居の家族も要介護(要支援)もしくは疾病等がある
・頻繁にトイレ等を汚し、常に掃除しなくてはならない
こういった場合です。
で、
一人暮らしの場合も同居家族がいる場合も、掃除の大前提は
自分が使う場所のみ!!
以上!!
さらにもうひとつ
掃除しなければ生活できない場所!!
以上!!
簡単に言いますと、自分が使っていない二階の部屋とか、通らない場所とか、庭とかね、そういうのは無理。
よくあるケースが、高齢夫婦でどちらも介護保険を利用している場合。
どちらの名前でどこを掃除するか、細かく決めて一人ずつプランを立てないといけません。
例えば、調理をするのが妻なら、妻のプランで台所を
それまでの生活歴で、洗濯は妻がしていればこちらも妻のプランで
夫のほうがよくトイレを使って汚すなら夫のサービスでトイレを掃除
といった具合にプランを分けますし、必要なら保険者に確認を取ります。
あとは有名どころで、必要以上の大掃除はダメ。
窓ふきも内側はいいけど外側はダメとか(どっちもダメって言われたこともある)
エアコン掃除も外すのはいいけど洗うのはダメとか(逆やったかも←)
なんか…細かい規定あるみたいだね(ひとごとか)
まあきつい言い方すると、ヘルパーさんは家政婦さんやないんやから、そのあたりのほこり取ってもらったらそれでええやんかって感じ。
これもねえ、もともと神経質違うぞ潔癖違うぞ綺麗好きこれならいいだろの人って、すっごいもめる。
お風呂の洗い方雑とか。
シャンプー元通り並んでないとか。
ちなみに訪問介護のサービスで一番需要が多いのは、お風呂掃除とトイレ掃除です。
ではまた続きまーす。