介護保険

介護保険と障害者サービスと難病医療保険の併用① ケアマネの選び方編

今回のお話はタイトル通り。ものすごくややこしい、国の保険の制度の話です。

私は介護保険のケアマネ(介護支援専門員)として日々仕事をしていますが、介護保険以外の制度を利用して生活されている方も少なからずおられます。

生活保護の制度についてはこちらに書きました。

65歳以上で

介護サービスを使いたいわあ

となれば介護保険を申請するわけですが、それより若い時に障害を負ってしまった場合や、先天性の疾患、障害であれば、障害福祉サービスを利用します。

ちなみに今まで当ブログでは、「障がい」表記をしてきましたが、今回の記事は法律との兼ね合いもあり「障害」表記をしています

そして同じように、医療保険からでも訪問看護等の利用ができたりして、体の状態によっては全ての保険サービスを利用して生活することになるのです。

が!!!!!!!

まーーーーーーー!!!!
ややこし!!!!

ややこしいのです!!!!!

冒頭に述べました通り、今回のテーマはむちゃくちゃ難しいしややこしいしマニアックなので、業界人と当事者以外はよくわからないと思います。

なのでご興味ある方のみお進みください。

どちらもケアマネ 介護支援専門員と相談支援専門員のちがい 

さて、私は介護保険のケアマネジャー、介護支援専門員なので、介護保険制度のことは(基本的には)(一応)(がんばって)熟知しております。

介護保険は何度も書いてますが、基本的には65歳以上の高齢者相手のお仕事。
疾病によっては40歳以上から対象です。

では介護保険対象ではない年齢の方が要介護状態になったら、体のどこかに障害が出たらどうなるのか。

障害者総合支援法のもと、サービスを受けることとなります。

障害者総合支援法については、新潟県のサイトがとてもわかりやすかったのでお借りしました。

https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/224025.pdf

「新潟県ホームページ」より引用

まあわかりやすいといっても、むちゃくちゃややこしいので読まなくていいです。←

私も読みましたがもう忘れました。←

ちなみにこの法律の本名は
「 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 」です
長すぎるやろ

後述しますが、私は多少障害者の介護職経験があるのですが、それでも障害者総合支援法はちんぷんかんぷんです。

はっきり言って門外漢。

だって、私は介護保険のケアマネなのだから(キッパリ)。

とはいえこの障害者総合支援法でも、ケアマネジャーは存在します。

「相談支援専門員」と呼ばれる方々です。

相談支援専門員については私は全くくわしくないので、他のサイトを見てください。←

平成24年にできた資格だそうなので、私が一番初めに重度訪問介護ヘルパーをしていた頃にはなくて(平成18年くらい)、訪問介護事業所でサービス提供責任者をしていた頃(平成25年頃)に、ようやく普及しだしたかな?という程度でした。

もともとずっと国は、介護保険と総合支援法を一元化したいと思っているので、

「介護保険のケアマネみたいなやつ、障害の方にも作ろうぜ!!」

で、できた感じ。

まだまだ介護保険のケアマネの厳しさには追い付いてないですけど、チェック機能がほとんどなくて、利用者さん本人がサービスを探さないといけなかったような時代からすると、よい資格ができたと思います。

私個人の考えでいうならば、介護保険のケアマネくらい資格取得も厳しくしたほうがいいかなとは思いますし、まだまだゆるい部分もあるかなとは思ってますが。

これ以上は言わない。

とにかくここで何が言いたいかというと、介護保険にもケアマネがいるように、総合支援法でもケアマネは存在する。

そういうこと。

だからあなたが介護保険を利用するならば、介護保険のケアマネである介護支援専門員が支援をします。

総合支援法を利用するならば、相談支援専門員があなたの支援をします。

そういうこと。

そういうことなんです。

大事なことなので繰り返しています。

そういうことなのに!!!!!

じゃあ、介護保険と障害の保険サービスを両方利用した場合、支援するのは誰ですかってなった時ね。

そういうことなら、介護保険の相談は介護支援専門員に
障害の相談は相談支援専門員にするのね
そういうことね

て思いませんか!!!!!

思うでしょうよ!!!!

思いましょうよ!!!!

ちがうん!!です!!!

介護保険のケアマネがすべてを!!!支援!!!するのです!!!!

ビックリマークが多くてすみませんが、実はそういうことなので、そういうことがらみの大変なことがたくさん出てきます。

てなお話が続きます。

ええ、長くなります。

障害や難病のサービスと介護保険を併用する際 ケアマネ選びは慎重に

介護保険を利用する場合、ケアマネ選びは本当に重要です。

ケアマネの私が言うのもなんですが、ケアマネの選び方を間違えると、冗談抜きで在宅介護生活は詰みます。

言い方は悪いですが、それくらい権力違う影響力があるんです。

なので、ケアマネ選びについては、懇切丁寧すぎるほど記事を書きました。

ケアマネになるには、医療福祉系の基礎資格での実務経験が必要です。

今現在は国家資格を取ってから5年の実務経験で、受験資格が得られることになっています。

私の時はそうではなかったので、ヘルパー2級(初任者研修)などの民間資格の実務経験でもよかったよ(良い時代)

意外と知られていませんが、この元職(もとしょく)で、ケアマネのキャラや得意分野が大きく変わります。

私に関していういならば、元職は介護福祉士で、施設やデイサービス経験が長い。

だから、施設の内情やデイサービスの流れや選び方はとてもくわしく説明できますし、オムツ交換などの介護方法の指導もお手の物です。

認知症の対応も大得意。

しかし、居宅のケアマネをした当初はヘルパーの経験がなかったので、訪問介護の制度については全く知りませんでした。

その後諸事情からケアマネと訪問介護のサービス提供責任者をかけもちすることになり(話には関係ないけど地獄やった←)、そこで障害者のヘルパーサービスも行っていたので、初めてそちらの制度も知った次第です。

それまでは移動支援すら知らなかったよ

これは私が勉強不足なわけではなくて(マジ強調するわ)、障害の方には障害専門のケアマネがいるんだから、本当は別にそこまで知らなくていいんです。

餅は餅屋、介護保険は介護支援専門員、総合支援法は相談支援専門員。

なのに!!

前述したように、介護保険を利用している方が障害の保険、総合支援法や移動支援、それどころか難病での医療保険のサービスなんかを使いだすと!!

ぜええええええんぶ、介護保険のケアマネがひっくるめて支援しないといけないんです!!!

このくだりはのちにまたくわしく(いらんやろうけど言わせてくれ←)書きますが、そういうことなので。

まずご自身が障害の方のサービスも利用している、していきたいのであれば、訪問介護の責任者経験のあるケアマネだと、比較的くわしく制度がわかっていると思います。

ヘルパー事業所は介護保険も総合支援法も、事業所によっては移動支援もしているところが多いからね

同様に、医療ニーズの高い要介護者であれば、元職が看護師等医療職のケアマネの方が、医療的知識はあるでしょう。

ちなみに介護保険のケアマネも総合支援法のケアマネも介護報酬はありますが、介護保険のケアマネが総合支援法も支援した場合、別にお値段変わりません。

せめて加算くれてもいいんじゃないかな(小声)。

もちろん元職が何であれお値段据え置きであれ、利用者さんのために勉強してケアプランを立てるのは当たり前のこと。
これはきれいごとではなくてそう思っているし、ほとんどのケアマネがそうだと思う。

でもね、そもそもの積んできた経験がもう畑違いであることも少なくないと知ってほしい。

今回私がこの記事を(ややこしくて長くなるにも関わらず)書こうと決めたのは理由があります。

私の利用者さんが進行性難病となり、その病気を支援したケアマネの話が知りたくて、ブログを検索して読みまくったんです。

その病気は特定疾病のため、40歳以上で罹患すれば介護保険の利用となります。

だから、介護保険のケアマネが、総合支援法のサービスや医療保険を駆使してケアプランを組んでるなあ、頑張ってるなあって同業者は思いながら見てたんですけど。

むっちゃくちゃ!!不平不満言われているケースが多くて!!!

うちのケアマネは何も知らない、病気に対する知識が薄い、勉強会も来ないし障害のサービスもちゃんと整えてくれないしあれやこれや…。

そっ閉じしたブログ多数あり

深刻な病なので家族や本人のフラストレーションがたまるのはわかりますが、私からしたら

そこまで知らんし…
してられへんし…
ていうかケアマネの仕事ちゃうし…

て思うことたくさんあって。

この話続けていいんかなっていう不安もあって。(じゃあやめとけ)

そもそもそんなお金もらってるでもなしって。(もうあかん)

だから、この流れで行けば

障害の保険を利用する人は、訪問介護等経験者でそちらの制度にくわしい人

難病等で医療ニーズの高い方は、元職は看護師等の医療従事者がおすすめ

てなるんだけど、いちがいにそうでもなくて。(マジどっち)

それよりなにより、この先説明するように、いくつもの保険のサービスを利用するということは、市役所に走ったり保健所に走ったり病院に走ったりあれやこれや動き回ることが多い。

関連する事業所の数も増え、そのすべてと連携を取る必要もあります。

その上必要であれば役所とバチバチにやりあって、サービス時間をもぎ取らないといけないことも(これもあとでいう)(マジ大変)。

だから、知識を重視するなら上記の条件でケアマネを探すほうがいいですが、そうでなければ、フットワークの軽いケアマネを利用するほうがいいのではないかと私は(勝手に)思います。

知識もあってフットワークも軽けりゃそりゃ最高ですけど。

天は二物を与えないので。

そもそも論として、じゃあなぜ障害のサービスを使っている人が介護保険を使ったらケアマネは介護支援専門員になっちゃうかといいますと、これは全ての法に介護保険が優先されるから。

私障害者のサービスも使ってるし、今回介護保険を申請して要介護出たけど、今まで通り障害者のヘルパーさんとか使いたいわあ

てのが無理なんです!!

介護保険優先。介護保険第一主義。介護保険バンザイ。介護保険しか勝たん。

この大原則は、頭ではわかっていて「ああそうなんだわ」と思っていても、実際の現場で混乱することがたくさんあります。

えらい目にあうこともありますし、介護保険の申請をして後悔する人もたくさんいます。

たくさんいます。(二回言うた)

介護保険と障害者サービスと難病医療保険の併用② 医療保険が使えなくなる場合ではそんな話をしていきましょう~

このシリーズややこしいし長なるよ☆